初心者向けのハタヨガとは？３つの効果とおすすめポーズ

美容と健康のために何か始めたい。そんな方におすすめなのは「ハタヨガ」です。初心者向けの理由は、ヨガの基本が詰まっているから。初心者向けのポーズもあるので、気負わず取り組むことができます。

ハタヨガのメリットは筋力や柔軟性を向上させて身体の不調を改善させることができるほか、ストレス軽減など精神面も整える効果があること。ハタヨガとはどういうヨガなのか、そしてハタヨガを続けるメリットを見ていきましょう。

ハタヨガとはどんなヨガ？基本情報をチェック

海外のセレブをはじめとして、国内の芸能人やモデルさんなどでも、ヨガを日常生活に取り入れていると公表している方をよく見かけるようになりました。ライフスタイルのひとつとして、女性誌などで紹介されているのを見たことがある方もいるでしょう。

ハタヨガの歴史。すべてのヨガの源流

ヨガといっても流派や運動強度によってさまざまな種類があります。ハタヨガが初心者向けの理由は、すべてのヨガの源流だから。

ヨガの起源は古代インドにあり、宗教的な身体技法のひとつとして発展してきました。
現代では宗教的な側面よりも、アーサナといわれるポーズをとることで筋肉や骨格をコンディショニングしたり、身体の動きを意識していくなかで心身の健康を増進したりする健康管理の手法として注目されています。それでも、呼吸を重視して動きのなかで瞑想することで、自らの心とも向き合っていこうという姿勢は、古代インドから受け継がれているハタヨガの重要な要素と言えます。

パワーヨガとの違いは？

アシュタンヨガやパワーヨガといった運動強度が高めのヨガも、ハタヨガを基本としています。
パワーヨガは運動量も多く、エクササイズ色も強いです。ダイエット目的で体を激しく動かすパワーヨガは人気が高いです。一方ハタヨガは、静かな動きでじっくりと体を伸ばして落ち着きを感じながら行います。

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呼吸法がメリットたくさん

ハタヨガの「ハ」は、サンスクリット語で太陽や吸う息「陽」を表す言葉です。「タ」は月や吐く息「陰」を表す言葉で、呼吸法を重視しているのは名前からもよくわかりますね。

ハタヨガのメリットのひとつが、この呼吸法。

初心者向けのポーズであっても呼吸を意識しながら行うので、体中に酸素が行き渡り身体が活性化されていきます。
ただポーズをとるだけでなく、呼吸にも意識を向けて心と身体を調和させていくなかで、精神面のコントロールも習得できるようになります。そして、毎日無数に繰り返している呼吸も意識していくので、痩せやすい体質に変わるなどの肉体面の効果も期待できるのです。

陰陽の調和で元気になる

また、ハタヨガでは陽と陰のバランスをとり、エネルギーの流れを調和させることを目的としています。

ハタヨガはこんな人におすすめ！

美容や健康、体調不良を改善するために何か始めたいと思っているけれど、いきなりフィットネスジムでマシントレーニングをするのはちょっとハードルが高い。
脂肪燃焼に効果的といわれるスイミングも、水着姿になるのに抵抗がある。
ウォーキングやランニングは膝を痛めると聞くし、いきなり始めるのは少し不安。
全然運動したことが無いので、何ができるかわからなくてとにかく不安を感じている。

そんな方はハタヨガがおすすめです。

ポーズが優しい

初心者向けの理由のひとつは、ハタヨガではそれぞれの身体の柔軟性に応じて、できるところまでポーズをとるだけで効果を感じることができるから。身体が固い方でも、初心者向けのポーズはストレッチの延長のようなものが多いので無理なくできますよ。ちょっと難しいと感じるポーズでも、できるだけお手本のポーズに近づけるようにすれば大丈夫。ポーズをとっているあいだも呼吸を止めず、鼻から吸って鼻から吐くというヨガの深い腹式呼吸に気をつけていれば、気持ちよく身体が伸びていくのを感じられるでしょう。

バランス感覚がアップ

一方で、すでに何かの運動をしていたり、ある程度筋肉がついていたりという方にも、ハタヨガはおすすめできます。深い呼吸を繰り返しながら身体を伸ばしていくハタヨガは、柔軟性やバランス感覚の向上という効果も見込めます。ヨガには即効性はないので、すぐに実感はできないかもしれませんが、一定期間続けていくうちにハタヨガのメリットを感じられるようになります。それでは、どのような効果があるのか見ていきましょう。

ハタヨガで得られる効果は？ほかのヨガとの違い

ハタヨガではアーサナといわれるポーズと深い呼吸、そして瞑想を合わせて行い、心身の安定を図っていきます。呼吸法をベースにして、ゆったりとポーズをとっていく点が初心者向けの理由です。

筋肉をフレッシュにする

ポーズには日常生活ではあまりしないような、身体をねじったり曲げたりといった動作が取り入れられているので、普段は使わない筋肉にアプローチすることができるのです。

きれいな姿勢になる

また、ポーズの維持に体幹部の筋肉を使うので、インナーマッスルを鍛える効果もあります。ハタヨガを始めたことで痩せたという経験談を聞いたことがある方もいるかもしれませんが、ハタヨガ自体の運動強度は実はあまり高くありません。ポーズをとることで筋肉や骨格が正しい姿に調整され、結果的に痩せたりスマートに見えたりするようになったと考えられます。

健康になる

美容面のほか、肩こりや便秘といった女性を悩ませる不調の解消にも効果的です。

心が安らぐ

ハタヨガのメリットは肉体面だけではありません。ポーズによって身体を動かすのはもちろん、呼吸と瞑想を通じて精神面にもアプローチしていくのがヨガの特徴です。ストレスを感じると交感神経と副交感神経のバランス、すなわち自律神経のバランスが崩れてさまざまな不調を起こしてしまうのは良く知られています。

ハタヨガの基本のひとつである呼吸法は、深く息を吐いたときに副交感神経が刺激され、高いリラックス効果を得ることができます。ハタヨガが目指す陽と陰の調和、エネルギーの流れの調和を意識して継続していくことで、メンタル面のコントロールも上手にできるようになります。たとえば、食欲といった欲望や、怒りなどの感情のセルフコントロールにも、ハタヨガの考え方を活かすことができます。

ハタヨガのポーズ（アーサナ）初心者向け

ハタヨガのメリットはいくつもありますが、実際にどのような動きをしていくのでしょうか。ハタヨガの初心者向けのポーズを3つ紹介します。

コブラのポーズ

まずはコブラのポーズです。初心者向けの理由は、負担がかかる身体の部位が少ないためです。まず、床の上にうつ伏せになり、両足は肩幅より若干狭いくらいに広げます。つま先は後ろにまっすぐ伸ばし、両手を胸あたりの脇に置いた状態でスタートします。脇を締めた状態から、息を吸いながらゆっくりと上体を反らしていきます。上体を反らしたまま呼吸を続け、10秒ほど姿勢をキープ。息を吐きながらゆっくりと上体を下ろし、終了です。このポーズは背中にアプローチできるので猫背の緩和の他、腰痛の改善や肩や腰のストレッチ効果もあります。

ねじりのポーズ

次に、ねじりのポーズです。このポーズは腰をねじるため、腰回りの筋肉にアプローチできます。お腹、背中、ウエストの引き締め効果のほか、便秘をはじめとする内臓機能を調整する効果があります。ねじりのポーズは、まず床の上に両脚を伸ばして座ります。このときに骨盤を立てて背筋をまっすぐに意識します。次に、右ひざを立て、足を交差させるようにして左脚の外側に右足を置きます。右足は足裏が床から離れないようにしてください。息を吸いながら左手で右足を抱え、同時に右手を後ろ側の床に置きます。最後に息を吐きながら身体を右にねじります。この状態で呼吸しながら30秒ほど姿勢をキープします。

三角のポーズ

最後に三角のポーズです。立ったまま行うポーズで、全身の筋肉を大きく伸ばしていきます。まず、両足を広めに開いて立ち、右足先は直角に、左足は正面に向けます。両腕を肩の高さで床と平行に伸ばします。このときに、手のひらは下に向けておきます。息を吐きながら上体を右に倒していきます。脇腹の筋肉を伸ばすことを意識してください。左手を天井へ向けて伸ばし、呼吸しながら30秒ほどキープします。息を吸いながら体勢を戻します。足を変えて、反対側でも同様に行います。三角のポーズは腰痛の改善や便秘、冷え性の改善に効果があります。しかし、このポーズは腰に負担がかかりやすいので、慣れないうちは無理のない角度で上体を倒すように注意してください。